イラストレーションフェスティバル

坂内拓

坂内拓

坂内拓

イラストレーター。東京都生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業。MJイラストレーションズ修了。広告、書籍装画、雑誌を中心に幅広く活動する。受賞歴に「ペーターズギャラリーコンペ2016」鈴木成一賞、「装画を描くコンペティション Vol.16」入選。主なクライアントに、ゆうちょ銀行、サントリー、JAL、MINI、新潮社、マガジンハウスなど。

HP:http://www.bannaitaku.jp/

各々の想像が紡ぐ、未完成のストーリー

穏やかな空のように開かれた色面を眺めると、肩の力もスッと抜けていく。歩道橋で黄昏れる人々、スケートボードで遊ぶ若者たち。都会の何気ない日常を写した風景だ。人・物・場所・情報がコンパクトにまとまった世界では、楽しいことにしろ、悲しいことにしろ、次々と訪れては過ぎ去っていく。都市部のそんなフラットな空気感とは裏腹に、生活を送る人々の心情はゆらぎ、少しいびつだ。坂内拓さんはアナログでもデジタルでも制作を行うが、アナログ制作では紙を貼ったり剥がしたり、色鉛筆やアクリル絵具なども使い分けている。平面的な画面構成は外側から見た都会の景色を、画面に残された質感や紙の表情は人々の内側にある機微を、一枚の絵の中で表しているようだ。

坂内さんのイラストレーションは、絵を見た人にその物語を委ねる。装画といった分野や海外のフィールドでも活躍するのは、その余白の在り方によるものだろうか。主人公が誰であるかは問わない、懐の深い絵。言語の壁を越えて、見る者の想像力が絵に描かれた先のストーリーを紡ぎだす。坂内さんの絵を見つめると、見慣れた目の前の景色に捕われた自分に気付く瞬間がある。深く息をすって、はいて、顔を上げて空を見渡すと分かる。世界はこんなにも広がっていると。心の扉をそっと開けて、新しい空気を入れてくれる。それが坂内さんの作品の魅力だ。(担当:柿本康治)

左:ZINE(作品集)。2018年制作。コラージュによる作品を中心に掲載。A4サイズ、上質紙、スクラム製本、48ページ。
右:『pinzle Issue 01』。韓国の美術出版社・pinzleから受けたインタビューや作品紹介を掲載したISSUE。
カードも販売します。

左:新作のZINE(作品集)。過去描いた作品に加え、2018年4月にHBギャラリーにて開催した個展「東京 tokyo」の作品を収録。36ページのスクラム製本。用紙はモンテシオン。ポストカード1枚付き。

右:ポストカード4枚セット。サイズは120mmx170mm。用紙はアラベールホワイト。

モビール。コラボTシャツと合わせたモチーフです。切り絵による手作りのため、3〜5点ほどお持ちします。

B2サイズポスターを4、5種類ほど、紙包に入れて販売予定です。

オリジナル壁紙を制作・販売するブランドWALLTZとコラボして制作した壁紙「Bathing 海水浴」。当日はブース横に施工予定です。

当日は「21番」のブース。こちらの絵が目印です。新作のZineやポストカード、原画作品もご用意してお待ちしています。