茂苅ワールドの動物たちはみんな幸せそうだ

時にコミカルに、時にクールに。ある時は写実的に、ある時はペン画でさらりと。それはまるで、１人の作家から生まれたとは思えないほどに印象がガラリと変わる。あらゆるタッチを巧みに使い分ける豊かな表現力。その状況を「草がぼうぼう」だと言って笑う。そのタイトルが付けられた個展が、今年4月に手紙舎鎌倉店で開催された。そこで紹介されたのは、プルーンを抱えるクマやフランスパンをかじるうさぎたちをはじめとする、表情豊かなたくさんの動物たち。そこには、愉快で、軽快で、ハッピーな世界が描かれていた。大人も子どもも思わず笑顔になってしまうような風景。そこには、茂苅さんご自身の、いつでもどんなことでも楽しんでしまう、笑顔いっぱいの人柄そのものが現れていた。今回が手紙社のイベント初登場となる茂苅さん。「ぼうぼう」の中のどんな表現でお客様を魅了してくれるのか、楽しみでならない。（担当：渡辺洋子）